【オフィスミギ】晴れ男なものですから | |||||
こんなことがあった。 後楽園ホールでボクシングの試合。縁で撮らせていただいているノーランカーのA選手の試合で、対戦相手はランキングボクサー。図式としてはランキングボクサーの調整試合的なイメージもあるだろう。勝って当たり前というね。けど、蓋を開ければ、A選手が奮闘。判定までいったが、正直、間違いなく勝った、と思った。どんなに悪くても2−1で勝ちは揺るぎない、と。A選手のジムの会長であるK会長も確信があったらしくワタクシと目が会い笑顔で頷いた。が、しかし、判定はランキングボクサーの勝ちに。判定は主観だからある程度仕方ないことはあるが、これはあまりに酷すぎる。だが、そういう不条理があるのも、ボクシング。目に見えない力、的なね。小さなジムにはやっぱりそいういう力はない。だから、それを含めて勝たなきゃならないのが、ボクシング。要は倒して勝て、ということ。 ですが、この不条理な判定に怒りを露わにした会長はリングへ上がり、レフリーに詰め寄る。ふざけるなと抗議したんだ。こういうのって覆ることはないけれど、精一杯闘った選手は嬉しいんだよな。 ただ、その時、勝った選手側の若い応援団たちが、会長や、A選手の身体的な特徴を侮辱することをリングサイドから野次っていた。要するにからかっていた。 これに会長がさらにブチ切れた。収集がつかなくなって、会長や選手はとりあえず控室へ向かったが、会長はあの生意気な連中を全員連れてこいということになった。イカつい連中は多勢というアドバンテージがある安堵感なのか、当初は意気がっていたが、会長の凄まじい怒りは、ボクシングコミッションの方々でさえ手につけられないほど恐ろしい状況だった。会長をなんとかなだめようと、闘った選手が、 「会長、もう大丈夫です、倒せなかった自分が悪いんです」 と間に入ったが、 「うるせぇ、てめぇはすっこんでろぉぉ」 と会長はその選手に見事な右ストレートをぶちかましてほぼOK。のちにその選手は、試合の時よりも、会長の右が一番効いたと言っていましたが。 「俺をなめるんじゃねっっぇぇえ、ボクシングを侮辱するやつは⚪︎⚪︎だ、てめえら全員、⚪︎⚪︎だ、⚪︎⚪︎⚪︎すぞぉぉ」 凄まじい罵声が廊下に響き渡る。もやは、神様でさえ止められません。意気がっていた若い方々は、自動的に正座して、土下座して謝ることになるのである。彼らは、本当に身の危険を感じたんだろうなぁ。ワタクシは本能でシャッター切ってましたが、公表できません。 会長、理不尽だと芯から思ったら、全力で怒るっていうのが素晴らしいなと思った。若い方々対しても、なめんじゃなえと命がけで怒るっていうのが、またいいじゃないすか。 「こんなことやっていたら、ボクシングがだめになる」 連呼していた。ボクシングに対して本当に純粋なんだって。 本当に無茶苦茶なんだけど、愛のある、とってもいい時間だったな。
by officemigi
| 2016-09-17 10:34
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