【オフィスミギ】晴れ男なものですから | |||||
彼はかつて「KIDS」の脚本でNYのストリート・キッズのハードな日常をリアいるに描き、世界中にセンセーショナルを巻き起こした。 「ガンモ」で衝撃の監督デビューをかざり、恐るべき子供という称号を手に入れた、若き天才監督だ。 アットホームな雰囲気の中、この映画ができるまでの話がでた。 『「ガンモ」で注目され過ぎてなにかとてもイヤになってしまった。 自分の中のメカニズムが壊れ、正常に働かない。 そこで全く違う人生をやってみたくなった。 コック、芝刈り、ガーデニング、人面魚探し。 思いつくまま様々なライフスタイルの実験をした。 黄金の魚を見つけるという宗教団体のコミュニティでの生活をペルーで8ヶ月体験していたある日、突如帰国して、この作品を書いたんだ。 「ガンモ」ではピクチャーを描くように、 「ジュリアン」ではカメラを楽器にたとえ奏でるように、 そして「ミスター・ロンリー」ではより映画的なものを作りたかった。』 日常にはない憧れをドキュメンタリーでもなく、シネマでもなく、独特の世界で作り出した今回の作品は、あらゆる場面に愛情があふれていた。 撮影していないときも、俳優たちはモノマネのキャラクターの衣装を身にまとうなど、その楽しい様子も聞くことができた。 監督が話す様子はとてもチャーミングだった。 笑えるキャラクターが次々と登場するのだが、どれも切なく感じる. 他人を演じることでしか生きられない人々の物悲しさ、弱さを突きつけられているような気がした。 全編に流れる表題と同じ音楽は、深夜ラジオ「ジェットストリーム」のテーマ曲でもあり、なじみ深く、それがまた、切なさをそそる。 誰しもが、自分探しを模索する中、モノマネという仮の姿に依存する彼らは、決して楽な道を選んだわけではない。仮の姿にすら翻弄される。 自分らしく生きるって大変なんだなぁと改めて実感する。 この映画はもしかしたら、自分自身を模索するきっかけになるかもしれない。 私がもっとも気になったのはいくつかの「死」の場面。 全く違う形で表現される「死」。 それぞれが生きた結末。 胸を締め付けられる思いがしたのは私だけだろうか。 「死」を見つめることで、生きるということを考える大切なキーワードのように感じた。 by Shiori 2008年正月第2弾渋谷シネマライズ公開。 http://misterlonely.gyao.jp/
by officemigi
| 2007-11-03 11:47
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